2018年4月14日土曜日

デジタル静止画の基礎知識

デジタル動画について学ぶには、まず静止画(二次元デジタルラスター画像)の基礎知識が必要になります。

なぜなら動画とは、静止画を1秒間に24~60枚ほど組み合わせて、それを高速に表示することで、人間の目に動いているように見せているものだからです。

デジタルラスター画像では、一枚の画像を無数のピクセル(画素)の組み合わせで表現します。ピクセルという色を表す点を何百万個も並べることで、一枚の画像となります。

ディスプレイ上では、色は光の三原色(RGB, 赤緑青)の組み合わせで表現されます。三原色をごく小さい点で表すことで、人間の目に入ったときには一つの混ざり合った色として認識されます。

ご存じのように光の三原色を混ぜ合わせることで、人間が認識できるほぼ全ての色を作り出すことができます。なぜなら、光の三原色とは、人間の目が持っている三種類のセンサーの色に対応しているからです。

RGBをそれぞれどれくらい明るくするか(輝度)を指定することで、ディスプレイが発する光の強さが変わり、それによって映像が出力できるということです。

現在のパソコンでは、RGBそれぞれ8bitすなわち256段階の輝度(明るさ)が出力できるようになっているものが主流です。色としては8+8+8=24bit、すなわち約1677万色が表現できます。

画像は、ピクセルが組み合わさった二次元の行列として記録されます。

このピクセルの数のことを一般に解像度(Resolution)と言います。[1]

フルHD画像であれば、横1920ピクセル、縦1080ピクセルとなります。総ピクセル数でいうと1920×1080で207万3600画素(2メガピクセル, 2MP)となります。

UHD 4K解像度(3840×2160)は、フルHDに比べて、縦横が双方2倍のため、ピクセル数でいうと4倍になります。圧縮率の変化を考慮しなければデータ容量も4倍になるので注意が必要です。すなわちデータの保存や配信にかかる費用も4倍になるということです。

初期のゲーム機ではドット絵と言われるガクガクギザギザした絵が主流でした。それは解像度が256×240ピクセル程度しかなかったからです。その当時では一つ一つのピクセルが目に見えていたということです。

解像度が高くなれば、より細かく多数の画素を記録・再生することができるため、精細な画像表現が可能になります。ただし解像度はあくまで画質を構成する一要素でしかないことに注意が必要です。これはそのうち別稿で説明します。

デジタル静止画を扱うときは、通常はデータ圧縮を行って保存します。

RGB 24bitのフルHD画像は、データ圧縮を行わないと6.2MBの容量を消費しますが、データ圧縮を行えば、画質にもよりますが、数分の一から二十分の一くらいの容量に削減することが可能です。

データ圧縮についての詳細は別稿にて述べさせていただきます。

注:
  1. 解像度というのは本来はピクセル密度(長さあたりのピクセル数すなわちdots per inch, dpi等)を指す言葉でした。しかしコンピュータ業界では、解像度というと画面や画像のピクセルの数を表す言葉として使われますので、本ブログでもその用法を使います。

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